BIJELAというマウス(2018年終了のお知らせ)
もう年末ですね.
みなさん今年はどんな1年でしたか?
マウスがビュンビュン走った人や,残念ながら全日本に出れなかった人など様々だと思います.
個人的には部長をさせていただき,多大の方々ともたくさんお話しできていい年だったと思います.
心残りといえば,残った新入生が少なかったことですね...
すまないが現部長の活躍に期待するしかないです.
必要ならば2月にでもちょっとした勉強会(座談会)を開いたりしたいな,と思います.
何か意見などあればください.
さて,前置きはここまでにして,今日は今年作成したクラシックマウスのBIJELA(ビエラ)についてまとめようと思います.
基本データ
よくある1717を使った変則4輪・吸引マウスですね.
部品リストなどは以下に示す通りです.
機体名 | BIJELA |
全長 [mm] | 90.0 |
車幅 [mm] | 70.0 |
重量 [mm] | 108.0 |
マイコン | RX631 64pin |
ジャイロ | ICM-20648 |
壁センサ | ST-1KL3A+SFH4550 |
モーター | 1717T003SR |
エンコーダー | IEH2-4096(付属) |
モータードライバ | TB6614 |
ピニオンギア | 0.5M 11T(kkpmo) |
スパーギア | 0.5M 40T(DS成形平歯車) |
ベアリング | F682zz (Amazon) |
ホイール外径 [mm] | 19.5 |
タイヤ | ミニッツレーサータイヤ20度 |
吸引モーター | 10CL-1801-DJK |
吸引ファン径 [mm] | 25.0 |
Li-po | Hyperion 180mAh 2S |
回路図や配線図はこの記事です.
BIJELA以外の候補,BALTAとBIANCOだったんですね...なんだか懐かしい
3Dデータはこんな感じ. 前の記事でEAGLEとFusion360連携させて部品干渉確認しような!とかほざいてたやつが見事にやってなくて笑いました.
だから干渉したんやぞ,という気持ちです.
雑な感想など
部品はモーターマウント(POM)だけ部室CNCで切削し,ファン,ファンフレーム,ホイールはDMM.makeの3Dプリントですべてナイロンで作成しました.
周りの人の話や体感から,工作精度として
- 切削>3Dプリント(ナイロン)
というのを強く感じました.
が,積層方向が問題なければクラシックマウスくらいなら問題なさそう(...?)
(ホイールが偏心しているような気もしましたが)
モーターマウントの精度が良かったおかげなのか,重心がうまい具合だったのかわかりませんが,4点接地がきれいに決まってたのはいい点でした.
あと,CAD上では存在しているセンサーホルダーなのですが,1つだけ切削で作り,はんだ付けの際の冶具として使用しました.
全部作ってもいいかな,と考えてはいたのですが「まあ,いっか」となったので未採用となりました.
今回のマウスの目標として「吸引」とういう実績の解除を目指し,ファンが小さい気はしながらも,配線や実装の都合上これでいいや,と考えファン径25mmとしました.
が,実際に吸引すると70gくらいが限界で,添える程度の効果しかなかったのかなと思います.
というかそもそもジャイロ,角速度制御あたりのベースがしっかりしておらず,しっかりとした制御が出来ていませんでした.
これを吸引でごまかしていたような形になっていたので来年はもう少し基礎をしっかり固めないとな,と思います.
が,解決策が思いついてないのでどうしようね.
また,BIJELAには大きな音の出るスピーカー(UGCT7525AN4)を搭載していたのですが,これも本領発揮させてあげられなかった(優先順位が低かった)ので少し残念です.
また,サイズ的にもこれが結構配線を苦しめていたので来年はもっと小さいものにしようと考えています.
BIJELAはハード的には何もひねりのないつまらない機体なので少しでも探索アルゴリズムや経路導出などのソフト面を改良しようと考えていました.
実際には経路導出は何もいじれませんでしたが,探索は一度目の探索で確実に通りたい経路を見れるようになったのでこれはよかったです(全面探索ではない).
壁制御に関しては中部地区大会までP制御のみだったのですが,全日本前にD制御を追加し,PD制御としました.
これによって高速域の走行が安定するようになったと思います.
また,これも直前になって櫛対策の制御を追加しました.
...が,考えが浅すぎたのか吸い込まれっぽい挙動したり,発散したような挙動となり改悪だったな,と感じます.
ここも来年の課題ですね.
パラメータ
探索 | 加速度[m/s²] | 7 |
速度 [mm/s²] | 600 | |
最短(直線) | 加速度[m/s²] | 15 |
速度 [mm/s²] | 3500 | |
斜め | 加速度[m/s²] | 10 |
速度 [mm/s²] | 35 | |
ターン | 重心速度 [m/s²] | 1.2(1.3) |
ここで示している最短のパラメータはすべて安定(笑)のパラメータでこれ以上のギャンブルみたいなのもいくつかあります.
実際の大会で走ったものもありますが,まあ誤差みたいなもんなので省略です.
改めて「吸引してる割にターン遅すぎね?」って感じました.
来年の予定
来年はクラシックとハーフと2種類のマウスを作りたいと考えています!
が,正直3月に配属が決まる研究室に大きく依存しますし,そもそも厳しい気がしているので優先度はハーフ>>クラシックとし,最低限ハーフの感想を目指したいと思います.
クラシックはBIJELAのマイナーチェンジ(1717使用),ハーフは非吸引の4輪にしようと考えています.
詳細はここでは書かない(というかほぼ未定)です.
個人的に創造性や独創性がなく,悲しくなってくるのですが,毎度のごとくハーフはありきたりな感じ,クラシックはファンを少し弄ってみようと考えています.
それでは,2019年が皆様にとってより良い一年となりますように...
よいお年を!